#65【本の仕組み】<加工>小口塗とは?

みなさん、こんにちは。
小学館スクウェアのエマと、こてつです。

本をつくるおもしろさのひとつには、装丁の加工があります。
装丁とは、本の外見を構成するすべての要素のことをいい、
カバー、帯、表紙はもとより、見返しや扉、さらに製本方法なども含みますが、
今回は、本そのものの一部を色づけする、「小口塗(こぐちぬり)」と呼ばれる加工について調べてみました!

本を閉じたときに見える側面、つまり紙の断面のことを小口といい、小口塗はその名の通り、この断面に色を塗ります。
塗り方は製本屋さんによって異なりますが、プレスで本に圧力をかけてから、やすりなどで断面を滑らかにしたあと
職人さんの手によって刷毛や専用のエアブラシなどで色づけされるそう。

開いた本で小口の位置を示している。白い犬と茶色い犬が「 色むらなく塗るのは、まさに職人技だね!」「天のみ、前小口のみを塗るパターンもあるよ!」と話している

小口に色がつくことで、一気にデザイン性がアップするだけではなく、実は埃や湿気から本を守るという実用的な面もあるのだとか。
使用する用紙などに注意は必要ですが、あまりお目にかかれない加工なので、書店に並べば目立つこと間違いなしですね!

小学館スクウェアから出版している『わんすけ先生、消防団員になる。』も小口塗の加工をしています。
つぶやき#15【紹介】『わんすけ先生、消防団員になる。』でも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

☆次回は、11/25(火)更新予定です。
それでは、またお会いしましょう。


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