#41【本の仕組み】上製本にも種類がある!「丸背」「角背」
みなさん、こんにちは。
小学館スクウェアのエマと、こてつです。
以前、#28上製と並製ってなに?では
上製と並製の作りの違いや、それぞれの特徴などについてお話したのですが、
今回は、上製本の種類について、より詳しくみてみたいと思います。
上製本は、厚くて頑丈な表紙で本文をくるむように製本されていて、ハードカバーとも呼ばれています。
本文より表紙が一回り大きいことも特徴のひとつで、例えば卒業アルバムなどのように、長く保管しておくようなものに向いています。
実はその上製本の中にも、「背」の形が違う2つの種類があるのです。
ひとつは「角背」といい、背表紙が平らな製本形式で、「平背」ともいいます。
一般的には絵本などのページ数の少ない本に向いていて、表紙で本の厚みを出すことができます。
もうひとつは「丸背」といい、背表紙が内側に向かって丸くカーブしている製本形式で、
小口側も同じく丸くカーブしているため、ページがめくりやすくなっています。
こちらは職人さんの手作業で背を丸く加工するので、角背よりも手間がかかるのだとか。
ページ数の多い本に向いていて、丸みのある美しさと高級感が特徴です。
ちなみに、本文の厚みが2cm以下の場合は角背、2cm以上は丸背と使い分けることが多いそうです。
また、上製本には、スピン(糸紐)や花布(はなぎれ)を付けることができます。
様々な色やデザインがあり、その本の個性が出るのでワクワクしますよね。
みなさんもお手元の本で背の種類を確認してみてはいかがでしょうか♪
☆次回は、11/19(火)更新予定です。
それでは、また次回お会いしましょう。