#44【本の仕組み】ルビってなに?
メリークリスマス!
小学館スクウェアのエマと、こてつです。

この時期の街はイルミネーションが宝石のように輝いていて、ついつい見とれてしまいますよね。
宝石と言えば、実は、宝石の“ルビー”と本にはつながりがあるのです!

みなさんは「ルビ」をご存じですか?
ルビとは、漢字についているふりがなのことを言います。
19世紀後半のイギリスでは、印刷する文字の大きさを宝石で表しており、
5.5ポイントの活字を「ルビー」と呼んでいました。

4ポイントはブリリアント、4.5ポイントはダイヤモンド、5ポイントはパール、5.5ポイントはルビー、6.5ポイントはエメラルド、9ポイントはブルジョア、12ポイントはパイカと呼ばれていた。白い犬が「かっこいい呼び方がたくさんあるね!」と話している。

当時、明治時代だった日本では新聞にふりがながふられており、
そのふりがなに使用されていた文字サイズがルビーの5.5ポイントに近かったことから
「ルビ」と呼ぶようになったのが語源だそうです。
今では文字の大きさに関係なく、ふりがな=「ルビ」と呼びます。

また、本におけるルビのふり方にはいくつか決まりがあり、
まずは、「総ルビ」と「パラルビ」に分かれます。これはその本の著者や出版社が、読者対象や内容に応じて決めます。

 総ルビ  ……本に出てくる全部の漢字にルビをふる方法。こども向けの本に多い
 パラルビ ……難読語や専門用語など、特定の漢字にだけルビをふる方法
 *パラルビでは、特定の漢字すべてにルビをふる方法や、全体の初出のみ・章の初出のみ・見開きの初出のみにふる方法など、いくつかのパターンに分かれます。

さらに、そのルビをふる位置についても種類があります。

 モノルビ   ……1つひとつの漢字に対してふられたルビ
 グループルビ ……1つの熟語全体に対してふられたルビ。当て読みはこちらでふる

加えて、そのルビを1文字(また1熟語)の中央に揃えて配置する 中ツキルビ と、頭に揃える 肩ツキルビ があります。
モノルビとグループルビの違いと、それぞれの中ツキルビと肩ツキルビの違いが説明されている。茶色い犬が「よく見ると空いているスペースに違いがあるよ!」と話している。
ルビ1つとっても、読みやすさや好みが分かれて、実はなかなか奥が深いのです。
みなさんも本を読む際に意識してみてください♪

今年も残りわずかとなりました。
少し早いご挨拶となりますが、どうぞよいお年をお迎えください!

☆次回は、1/14(火)更新予定です。
来年も、エマとこてつをよろしくお願いします。