
〈改訂版〉長唄を読む〈3〉
江戸時代(後期)~現代編
本書は歴史書です。そして普通の歴史書と趣を異にしているのは、歴史を繙くうえで古典芸能を、特に長唄や歌舞伎を軸に置いていることでしょう。長唄や歌舞伎を軸に置くことで、庶民が生き生きとした顔で歴史の表面に登場してきます。いわゆる為政者が中心となっている歴史書には決して登場しないかぶき者や遊女、湯女などがさも歴史の中心人物のように描かれているのでとても面白く読めます。本書は2007年に他社から出版されたものを大幅に改訂し、長唄270曲以上の歌詞が完全な形で掲載され、その長唄と歌舞伎の関係などにも記述が及んでいるので、長唄辞典としても価値のある一冊です。
- 著者:西園寺由利
- 四六判・並製
- 本文512ページ
- 定価:本体価格3,000円+税
- ISBN 978-4-7979-8743-0
- 2014年9月発売